漢方外来 更年期外来
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◆休診のお知らせ
10月30日月曜日
◆2021年9月14日の日経新聞 朝刊 電子版に、乳癌検診超音波検査、マンモグラフィーの併用に関し当院の取材記事が掲載されました。
◆2019年7月より 巻き爪・爪に関する診察を一時停止します
◆肺炎球菌ワクチン接種
一部公費接種の予約も可能です (4500円)
予約が必要です。
◆「助産師さんへのお願い」を追加しました。助産師さんには是非お読み頂ければ幸いです。
2002年4月開院以来13年間の当クリニック乳腺外来を受診された患者さんの推移を以下に示します。昨年は1年間で4961名の方が受診されました。
(図1)。
その受診者の年齢分布の推移をみますと、40歳代の方が最も多いのは変化なしですが、受診者数の内訳では、60歳代以上の受診者がすべての年齢層で前年よりわずかに増加していました。50歳以上の方の受診者数まだ少ない傾向は変わりません。
乳腺外来受診の理由の推移を見ますと、第1位が乳癌検診、第2位乳腺腫瘤、第3位が乳房の痛み、ハリ感などの症状であることは過去13年間変わりません。ここ4年間では、乳腺腫瘤で来院される方が徐々に増加していることが大きな傾向です。
2009年10月から始まった、政府の検診促進案としての各地町村への検診費用支援により、浜松市では40歳、45歳、50歳、55歳、60歳に当たる方に浜松市乳癌検診を無料で受けられる、無料受診クーポン券利用者は、昨年度は621名、通常浜松市検診カード利用者141名で、浜松市検診受診者は全体で762名でした。当院での浜松市検診カード利用受診者数は、最近では無料クーポン利用者が急増しています。
乳癌検診は、40歳以上69歳までは1600円の自己負担金で検診が受けらます、70歳以上は無料です。検診方法は、40歳代はマンモグラフィ2方向と触診、50歳以上はマンモグラフィ1方向と触診で、何れも超音波検査はありません。
また乳癌検診の基本は触診+超音波検査+マンモグラフィ2方向なのですが、市の検診や、職域検診では、超音波検査が省略されることが多いのが実情です。
1)乳癌検診には視触診とマンモグラフィを併用すべきであることが厚生労働省により2004年3月に決められ、40歳代は1年に1回、50歳以上は2年に1回の視触診とマンモグラフィ併用検診が推奨されました。しかし乳房検査では、触診、マンモグラフィ2方向、超音波検査の3つを同時に行うのが標準であり、最も重要です。これは乳癌検診にもあてはまることです。
腫瘤が発見されたら、細胞診または針生検を適宜追加して良性・悪性の鑑別診断を行います。更にこれで診断がつかなければ、組織検査のために局所麻酔にて病変を摘出することが必要です。
ちなみに他の医療施設、検診施設から要精査とされ紹介来院された方は、
H6年度は321名(14.3%)、H17年度は431名(14.3%)、H18年度は498名(14.7%)、H19年度429名(10.6%)、H20年度228名(5.2%)、H21年度448名(9.8%)、H22年度500名(12%)、H23年度422名(11%)、H24年度318名、H25年度259名、H26年度は247名でした。
2)視触診・マンモグラフィ2方向・超音波検査の3つの検査を行った方は、
外来受診者のほぼ80-90%を占めています。これらの受診者のうち何らかの所見(病変)があった方(有病者)は、過去8年間は30-40%でほぼ一定でしたが(図3)。
これらの有病者は年々増加傾向にあります。有病者の受診理由を見ると、
『乳房のしこり』を訴えている方が圧倒的に多く、次いで他の施設での乳癌検診で要精査(再検査)とされた方です。またこの有病者中に発見される病気は、ほとんどが良性の病気ですが、発見された良性疾患と乳癌の比率を図4に示します。ちなみに昨年発見された乳癌は85例で有病者中4.6%でした。
図4
3)この12年間に発見された乳癌の内の早期乳癌であった割合を図5に示します。年度により乳癌診断数も早期乳癌の比率もやや異なります。早期乳癌とはしこりの大きさが2cm以下の第1期乳癌と、組織型が非浸潤癌であったものをあわせたものです
図5
この早期乳癌のうち手に触れない状態(手で触っただけでは発見できない乳がん)で発見された例(非触知乳癌)は、マンモグラフィで発見されたもの、超音波検査で発見されたもの、血性乳頭分泌で発見されたものが含まれます。以下にその年度別内訳を示します。
図6:年度別非触知乳癌の症例数と発見動機別内訳
超音波検査で発見される非触知乳癌が年々増加しています。この図から、
自分で自覚する前に発見される早期乳癌発見には、マンモグラフィも超音波検査もいずれも必要であるこがわかります。
また各年度の当院の診断乳癌における非触知乳癌の割合を以下に示しました。
毎年手で触れない乳癌(非触知乳癌)の発見数が増加し、その中で発見の機
は、超音波での発見件数が増加していることが分かります。自分でしこりを発見する前の状態をマンモグラフィや超音波検査で発見しているのです。